山梨の物件との出会い 巨大魚にとりもっていただいた土地との縁

山梨

南アルプスのふもと、山梨の家の物語の始まりは、20年以上前にさかのぼる。

山の家が完成し、今の形になるまでに、色々なことがあったが当時は私も独身でもあり、奥さんと子供2人を抱えた現在とでは、生活スタイルも、考え方も全く違うため、この20年間であったことを細々つづってもあまり面白くもないのだが、土地との馴れ初めだけ簡単につづっておこうと思った。

土地との出会いは縁ともいうが、この山梨の土地との縁は巨大魚2匹が取り持ってくれたなんとも神秘的なご縁であった。

一度目の失敗

社会人デビューし、車を持った私は、渓流釣りにはまり、週末ごとに様々な渓流を開拓していた。

渓流釣り師としての夢は、尺イワナ、すなわち1尺(33Cm)以上のイワナを釣ることだった。

ある解禁明けの春先、南アルプスのサントリー天然水の産地の渓流の大滝の下、釣り糸を垂らすと、ずしんと思い手ごたえが。

焦った私は、魚の重さも考えず、一気に引き抜きにかかり、結果は糸が切れて取りこぼすという痛恨のミス。

数日間はその時のことが頭の中で反芻され、悔しくて悔しくて寝付けない日々が続いた。

二度目の曖昧

あきらめきれない私は、翌週、同じ滝つぼを訪れ、再度釣り糸を垂らす。

またもや、ずしんと思い手ごたえがあり、今度は慎重に慎重に丁寧に引き寄せ最終的に一尺をはるかに超える42.5Cmの魚を釣り上げることに成功した。

なぜ魚と書いたのかというと、その魚、なんとも、変な魚だったので。

体は確かにイワナの魚体だが、顔はサケ、謎の魚なので、巨大だが、いまいち喜びきれない何とも言えない思い。

三度目の正直

しつこい私は、謎の巨大魚でなく、尺イワナを釣りたいと、3週連続で同じ滝つぼへ。

まさか続かないだろうと思いながらも、釣り糸を垂れると、針が岩にひっかかる根かかりのような手ごたえが。

少し、力を入れると、ずるっと、動く、根がかりではなく、生物だ、お魚だと。

これまた、興奮しまくり、短期勝負で水の抵抗を受けないように岸に引き寄せ、見事に釣り上げる。

釣り上げたのは、またもや42.5Cm、今度は謎の巨大魚ではなく、明らかなイワナ、しかも尺越え、数年越しの夢を、3週間にわたる激闘でかなえた私は満足感にへなへなとその場にへたり込んでしまった。

周りを見渡すと、南アルプス甲斐駒ヶ岳の雄々しい姿が前方に、足元の眼下にはなんとも美しい清流、空を見上げると、日本の里山の限られた谷の小さい空というものではなく、大陸的な広い空が広がっている。

巨大魚2匹+絶景=土地購入

こんなきれいな場所があるのかと感動し、また、巨大魚2匹を釣らしていただき、この川にはうぬぼれながら愛されているのではと大いなる勘違いをした私は、この川のそばの土地を探し始めた。

当時はそれほどインターネットも普及しておらず、リゾート物件情報という雑誌を見ていたら、この川のすぐそばの土地、300坪の原生林が、格安の値段で売り出されており、即決借金即購入という運びとなった。

住環境や利便性、価値などを見積もって土地を買う方法もあるが、このような動機で買った土地、20年たった今まで後悔など一度もなく、よい思い出を作りだす場所として今も活躍し続けてくれており、このような安易な動機の決定でも十分にありなのだなあとつくづく思う。

いずれにせよ土地購入後、電気を引いたり、井戸を掘って水を確保したり、生活インフラの整備から始まり、家が建ち、現在に至る。

ただ、家も20年たち、傷みも激しくなってきたので、本ブログでは、リフォームの話題が頻繁にでてきそうな感じ。

最後にこの土地と出会わせてくれた巨大魚2匹であるが、当時の私は会社の寮住まいで冷蔵庫をもっていなかった。

よって、寮から1時間程度の場所にある実家の冷凍庫に保管。

実家に帰るたびに、サランラップに包まれた魚体を見ては悦に浸っていたのだが、3カ月くらいしたある日、実家に帰り、冷凍庫を見るとなくなっている。

母親に大切な御魚体どこ行ったか尋ねると、鍋に入れて食べてしまった、おいしかったと。

土地とのご縁をいただいた巨大魚2匹、おそらく最高の供養になったとは思うのだが、せめて最後に見納めはしたかった。。。

巨大魚2匹様、この土地に出会わせてくれてありがとう!!!

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