ミニマリストとは
ミニマリストを目指し、欲望に優先順位をつけ物欲をコントロールして、物理的な支配から解放され自由を目指す、ミニマリストのテキストのような言葉から始まるのだが、、、正直言って、私の東京の家はかなり整理された。
不要な洋服や不要な食器、何かのためにと思って、たいして使うことがないようなものでも大切にため込んでいた過去と決別し、様々なものを捨てることによりスペースが広くなり、モノが探しやすくなり、快適になったと断言できる状態になった。
奥さんもミニマリストを目指し、同様のことを行っているが、なぜか、奥さんの場合は聖域というものを自分で設け、不必要なものでもこれは私の大切なものだからと手を付けないということが許されるらしい。
私の場合は問答無用ですべて捨てられたのだが。。。
斯様な私でも、奥さんの聖域に強く踏み込めない理由がある。
工具の居場所
私には工具類があるからである。
家の階層には様々な工具が必要不可欠であり、一つ買うと、また新たなものが欲しくなり、ミニマリスト、こと工具に限って言えば欲望の優先順位が言ってあきれるほどの物欲に支配されて行動している私である。
実際に工具を入手し、使うととてつもなく作業がはかどったり、きれいにできたりと、その価値は計り知れない
特に近年は、価格も安くなってきており、コストパフォーマンスで言うとパフォーマンスが凌駕しているのを断言できる。
ただ、いくら使える道具でも、どこにあるかわかる、すぐに使えるというような基本的な条件が整っていないとありがたみが半減するというもの。
現在の海の家に散らばっている工具は、まずすぐに見つけ出すことはできないような状態である。
増えすぎてしまった道具が、一部屋を占領しており、その部屋は、道具によっては危険なので、子供たちが侵入できないように合板で柵を作っている、入るのも出るのも一苦労である、さらに追い打ちをかける要因、あふれて、居所を失った道具たちが、床の上に無造作に置かれている、本当に、それぞれの工具の価値を除くとゴミ屋敷ならぬ、ゴミ部屋が海の家の我が家に育ってしまっていた。。。。
何とかすることはできぬものであろうか、おそらく整理整頓のプロフェッショナルであれば、様々な収納テクニックをつかい、こぎれいに整理してしまうのであろうが、あいにく私にそのスキルはない、しかも、限度を超えているように思える、床面積の2倍以上のものがあふれているような実感である。
この部屋は居間や台所にも接しており、もし、何もなく、整備できれば、子供たちの遊び部屋として作り直してやれば、常に人の目が届き、楽しい部屋になること確実だろうなーと思い、子供の安全を保障するという大義名分を掲げ、子供の安全対策費用という名目で費用を捻出し、工具を移す倉庫を建設することとなった。
倉庫の場所の決定
倉庫の場所はどこにしようかと思うのだが、遠くにあると道具を取りに行くのが面倒であるし、とのことで、家のわきに併設することになった。
そうすれば、元の家の水平を参考にすれば、倉庫の水平をとるのもそれほど苦労しないと思えたし。
とのことで、設置場所は、浄化槽の上、家の西側と決定した、ただ、浄化槽のメンテがあるので、基礎は独立基礎とし、地面から床までの距離をある程度保つこととした。
定期的な浄化槽の検査のために、人が外から簡単に出入りできる床下のスペースを確保する必要がある。
材料の調達
広さは、広くもなく、狭くもない、大体6畳で、2x4工法にしよう。
と今までの経験と知識で頭の中に簡単にイメージを作り、必要な材料をはじき出し、倉庫の建設を開始、工期は一日?、これは甘いかということで、2日をめどに本番開始。
まずは買い出し、恒例のコメリ巡礼へ。
床の根太などは、2x6以上が奨められているが正直言って、高い、2x4が安いという見方もあるが、2x4を根太に使った場合と2x6を根太に使った場合では、値段が全く違う、根太の間隔を狭めてやればそれで強度は確保できるので、今般はすべて2x4で建築することとした。
12Fの2x4材と構造用合板を大量に約7万円ほど購入し、コメリ様でレンタルした1.5Tトラックの荷台にすべて積み込み、海の家へ引き返す。
ともかく、一人での作業で家族から許された時間もあるので、時間との勝負である。
荷物をすべておろし、またトラックを返却に行き、自分の車をピックアップし、海の家へ帰ってきた時点で、半日が終わってしまっていた。
床を作る
やはり、1日では無理だななどと思いながら、床の制作に入る。
根太の間隔を狭くすることで対応するため、30Cmほどの幅で根太を引いていく。
ここで、基礎は、ブロックを二つに割ったもの、おそらく重量ブロックなどとたいそうなものでなく、普通の軽量ブロック、これはすべて、敷地内にほっぽってあったもので、これらブロックをどうしようか悩んでいたので再利用にはもってこい。
しかもそのブロックをそのまま使うとたいそうな場所をとってしまうため、二つに割ってやる、これ、道具必要なし、適当に岩の角にたたきつけてやれば、大体は二つにうまく割れてくれる。
ブロックを適当な場所に配していき、その上に2x4材を三本抱き合わせてH型にした根太受けを十数個作り、必要になりそうな場所の下に基礎として置き、水平に固定して、終了。
今まで数々のウッドデッキや数々の床を引いてきた実績からとてつもなく効率のいい作業に満足を覚える。
実際、2時間ほどで床の根太を張り終えてしまった。
ただ、やっぱりシロアリ族の攻撃と腐食は怖いため、塗料をしっかり塗ることで、ちょっと余分な時間を食ってしまった。
その後、構造用合板を根太にねじで張り付けていき、床面の完成、上でホップ、ステップ、ジャンプするも全く動じた様子はなく、しっかりと支えてくれている。
ペイントもいれ、これでトータル4時間程、そろそろ日も暮れてきたので、作業を中断しようと思うが、次の日のペースを考えると余談は許さないため、一応、次の日のために、壁を支える2x4材の切り出しを行う、壁は二階建てでもないため、単に屋根を支えればよいため、2x4材と構造用合板で、45Cmずつ縦に2x4材を通していくことで手抜き作業で行った。
とりあえず、一日目の作業はここで終了。
日は傾いていたが、床の上に切り出したすべての壁用の木材を積み上げて胡坐をかけば、満足感この上なし。
2日目の天気予報は夕方より雨、そして、3日目は朝から晴れとのことにて、ピンポイントで2日目の夕刻から雨の予報。
これは天が我に与えたデッドラインとのことで倉庫づくり2日目も時間との闘い。
興奮のあまり、5時に起きてしまった私だが、さすがに朝5時から電動工具の音を鳴り響かせるのはいくら民家が離れているからと言って近所迷惑この上なし。
よって、9時まで何をするか何をするか、ベッドでうつらうつらしながら頭の中で寸法を計算するもまだ、6時半。
そうだ、屋根の材料を見に行こうということで身支度もそこそこにさっそく車に乗り込み、いつものコメリ巡礼。
コメリ様は朝の7時から参拝可。
私は、コメリの資材館へ物色のため、お遍路を踏み、様々な屋根の材料を見る。
まずは、天井はアスファルトシートを張ってその上からトタンかなにかかなと思っていたのだが、たとえ6畳という小さな面積を覆うだけでも、かなりの費用が掛かってしまう。
これは予算に織り込んでいなかった計算の甘さとのことで、反省し、コメリ様の中を徘徊する。
犬も歩けば棒にあたるということで、絶好の材料に出会ってしまった、その名もブルーシート。
厚手のものであればかなり長持ちするというし、さらにはナスDの大冒険ではブルーハウスでできた家は3年くらいなら十分暮らせるほど、耐久性があると言っていた。
また、台風で倒壊してしまった瓦の屋根の代わりに、ブルーシートで屋根がおおわれており、いまでもその光景は南房総に行けば普通に見られる。
ブルーシートの屋根材としての性能をしっかりと見極めるため、今般はブルーシートの屋根にすることで決定した。
屋根をすべておおうことができる3.6Mx4.5Mのかなり大型のブルーシートを購入し、帰宅すると、おそらく近隣の方々にもある程度お許しのでる朝の9時。
完璧なタイムマネージメントである。
壁を作る
まずは、床に昨日切り出した壁に使う2x4材を実寸大にならべ、その床の上で組み立てていき、合板まで貼ってしまう。
これで側面2枚と前面1枚の壁3面が完成、もう一面はもともとの家の外壁を使用するため、作る必要なしとのことで、壁作り完成。
ここからは壁の立ち上げになるのだが、一人でしかもこの壁一枚一枚がかなりの高重量になるため、注意を要する。
壁の重量を支えながらもう片方の手一つでインパクトドライバーにねじをセットし、打ち込んでいくがこれが想像以上に難しく、何度も何度も取り付けたねじを落としてしまう。
片手の力が弱まると壁が倒れ、もう片方の手が震えるとねじを落とすという同じようなやり取りを何回もしながらもやっと一枚を固定。
次に一番重量のある前面の壁を立ち上げ、先ほど立ち上げた側面の壁に打ち付け。
床にも打ち付けて固定。
最後に、最後の側面の壁を立ち上げ順にねじで固定していき、最終的に三面の壁が完成する。
さすが木造枠組壁工法、枠で支えた壁の強度半端ない、3面をしっかり固定することでもうびくともしない壁が出来上がる。
この勢いで屋根も張ってしまおうということで、屋根の根太の寸法をはかり、電動のこぎりを作動させるのだが、うんともすんとも言わない。
おおもとのコンセントが抜けたかと思い、家の中に入ると何か暗い。暗すぎる。
少しずつ夕刻に近づき、予報通り雨雲も広がってきていると思うが暗すぎる。
そこで気づいたのだが家の中でつけていた電気がすべて消えているのだ。
冷蔵庫を調べてみると冷蔵庫も消えている。。。。
ブレーカーが落ちたかなと思い、ブレーカーを調べるがブレーカーはきちんと作動している。。。
思い当たる節がある、工事をしている途中で、一度材木を電気メータ―に落としてしまったのだ。
外から調べてみるが、何も外傷はなく、数字のメーターも表示されている。
やはりメーターが壊れてしまったのか。
一方で、刻々と夜が近づいてくる、今からどこか安いホテルに泊まるか、それとも電気なしで一晩をすごすか、等様々な考えが頭をよぎるが、様々な災害対策とのことにて、奥さんが発電機を買えと言うようなとてつもなくよいことを言っていたなと思い、またまた得意な家族の安全対策費用ということで、無理やりねん出が可能な項目にこじつけ、再度コメリ詣でへ。
発電機も常時販売されているのがコメリ様。
品ぞろえに舌を巻くが、値段が高い、安いもので3万円台、ただ、これは、インバーターがないので、エアコンや冷蔵庫には使えないと、インバーターって何と思いながら、安全対策費用という趣旨を考えると、最低限冷蔵庫は使えなければだめとのことで、それはあきらめる。
次のレベルはインバーター付きだが、値段はホップステップのステップ。7万円後半に突入。
さらに大きなものや一番種類があるのは、11万円台。とてもではないが手が出ない。
また、電気の知識が全くないため、店員さんを呼び色々説明を受ける。
7万円のものでも小さい冷蔵庫一つとテレビをつけて、それに小さな電灯類で終わりらしい、それでは、11万円はというとそこに少し加わるだけで、エアコンは無理とのことであった。
このように考えると7万円台のモノでよいかなと思い、お願いをする、すると展示品しかないという、私自身包装の段ボールやプラスチックの処理は嫌なので別に展示品でもよいと思い、よいというと付属の工具も説明書もないという。
発電機を使うにはそれなりの説明書ぐらいは欲しいと思い、取り寄せしていただけるのかと聞くと、できるけど800円という。
ここでちょっと萎える、はー???という感じ。
ただ、色々考えると発電機はあった方がよい、このようなことにならなければ、すなわち、問題が目前に起こらなければ、発電機なんて一生買わないで、いざ災害が起こったときに高値になった発電機を買う羽目になるだろうとちょっと不満ながら、購買を決める。
購買を決めたとたん、店員さんが、それでは説明書もないし、工具もないので10%引きにしときますと。
最初に言ってよと思いながらも、下手な価格の交渉で買わせようとしないコメリで働く人のプロフェッショナリズムを見た感じがした、しかも、後から知った私はお得感いっぱいで幸せになった、このような商談の方法もあるものかと、私自身の仕事上での勉強にもなった。
時間は6時を過ぎ、外はもう真っ暗、開拓地の夜は漆黒の闇とのことで、入念に使い方を教わる。2度ほど教えてもらい、使用法をマスターしてから帰路につく。
尚、エンジンオイルは4サイクルのエンジンオイルが必要とのことで同時購入し、コメリの明るい照明の元、なみなみと補充しておいた。
家に帰ると本当に闇、普段少しの光がいかにこの家に光をもたらしているかよくわかった。
ちょっと怖くなり、恐る恐るガソリンタンクを取り出し、ヘッドライト一つの光で、発電機に給油していく。
発電機のガソリンが満タンになった時点で、発電機を始動する。
かからない、練習と同じ動作を繰り返すのだがかからない、困り果て、発電機の側面を見ると起動方法というのが記載してあり、よく見てみると教えてもらった工程が一工程抜けている。
給油口の蓋についているスイッチをOnにしなければいけないらしい。
これをOnにして、かけてみると、見事一発で始動、いくらコメリの店員さんと言えどもすべての機械の扱い方をすべて知っているわけではないと思い、電気のついた満足感で心広くなる。
まずは室内の電灯につなぐ、、、
電気がついた!!!
次に、冷蔵庫につなぐ、、、
発電機の音が上がるが、また、安定する、
次にテレビにつないでみる、、、
ちょっと音は上がるが、また安定する、
次にDVDにつないでみる、、、
ちょっと音は上がるが、また安定する、
次に携帯の充電器につないで携帯につないでみる、、、
ちょっと音は上がるが、また安定する、
とのことで、一応生活に必要な電気は賄えそうだという確信を得て、自分の買い物に満足する。
結局、この日は屋根で天井を覆えなかった、すなわち、雨が降ると材木が濡れてしまうが、たった一日の雨であればすぐに乾くであろうという楽観的な思いで、発電機のガソリン節約のためにも早々に就寝する。
工具の引っ越し
翌朝起きてみると、晴れ、風強し、ただ、屋根のトタンをたたく雨の音が全く夜していなかったので、幸運にも雨は降らなかったようである。
この日の予定は屋根はり、完ぺきに終らせる自信があったので、まずは、工具や材木などすべてを壁で囲った、けど、屋根がない倉庫に運び込む。
工具で、家の中の工具の部屋に置いてあるものに関してはひとつづつ、家の中を通って運び、一方、外に置いてある木材などは家の中を通って、運び入れることができないので、倉庫の側面の壁に45Cmx180Cmの穴をあけ、そこから材木を運び込む。何百回家の中と倉庫、木材置き場と倉庫を往復したかわからない、ただ、その日の歩数計は一万二千歩、結構の運動量があったものと思われる。
午前中のすべての時間を使い、荷物運びを終える。
6畳と言えばそこそこのスペースがあると思っていたのだが、工具と木材を置くと足の踏み場もなくなってしまった。
後で整理して何とかきれいな倉庫にしなければ。。。
屋根を作る
と思いながら屋根の制作に移る。
屋根はちょっと面倒なのと時間の制約、さらに発電機がしっかり電動工具の使用に耐えられるかわからないという不安があり、めんどくさいので片流れとした、家側から外に向かって屋根が流れるように。
昔作った倉庫が、屋根の大きさと建物の大きさが全く同じだったことがあり、この時は、雨がいやがおうにも侵入してきてしまい、すぐにボロボロに。
この体験をもとに今般は気前よく、横にも下にも約45Cmの軒先の広さをもったゆとり構造で、根太を切り、固定し、その上に構造用合板を張っていく。
構造用合板を置き、屋根の上にのり、一枚一枚固定していくのだが、高所がとてつもなく苦手な私は、乗ってるだけで足が震えてきて、正直言って、この倉庫の建設をその時ばかりは後悔した。。。
ただ、ここまでお金と時間をかけているのだからと意地でも完成させるという気合が勝ち、最終的にすべてを張り終える。
次の難問はブルーシート。
この高所でブルーシート広げ、あて木をし、あて木ごと適当に屋根にねじで打ち付けていくのだが、風が強くブルーシートが波打ち自分に襲い掛かってきて、恐ろしいこと恐ろしいこと、風が強い日は、焚火はだめだということで、廃材の焼却による処分などしばらく行っていなかったが、風の強い日の屋根はりもやはり控えたほうがよさそうである。
ただ、張り終えなければ、常に雨の恐怖にさらされることになることから、何とか意地ですべてを張り終え、作業終了。
そしてガレージの完成
最初は、1日とおもっていた作業が、結局3日もかかってしまい、ただ、3日にしてもとてつもなく速いペースだなと感心する。
6畳でも8畳でもそんなような小屋であれば、1週間あれば確実に素晴らしいものができるという確信ができた作品である。
今後の予定であるが、今後は、玄関をつけたり、窓をつけたり、外装を整えたり、内装を整えたりとそのようなことを、少しづつやっていけば、最終的には魅力的な倉庫兼工房になるのかなと思い、その武骨ないで立ちを見て、終了してもワクワクする建物になった。
尚、家族安全対策資金から使わしてもらったので、はっきりというと、家の中は完ぺきに危険なものがすべて排除され、ねじや工具などが屋内で散乱するような光景は、この倉庫がしっかりと立っていてくれている限り、あり得ないだろうと思う。
ぜひ時間ができたら、子供の遊び部屋に着手したい。
次に家族にこの倉庫と整理整頓された家を見せるのが非常に楽しみである。
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